◆喜びは、両立できる!



家事と仕事、それからスポーツ。「やりたいこと」と、「やらなくてはいけないこと」の塩梅について、今もどこかで大人たちが、頭を悩ませているはずである。



それに対してみゆきさんが提唱するのは、どちらもやれて、なおかつ楽しい道である。

「家事や仕事をして、スポーツをしても、体調をキープできて、元気でいられたら、人生、変わるかもしれないですよね」



それはみゆきさん自身の実感でもあるのだ。「仕方ない」の4文字の陰に隠れて、自分の喜びをすり減らしていたあの日々。



「目の前にいるスポーツをする女性たちと話していると、まるで自分のことのように思えちゃうんですよ。どうしたらいいか、一緒に考えてると、『こうしたら楽しいんじゃないかな!』って、勝手に妄想してわくわくしちゃう(笑)。その夢を一緒に叶えたくなるんです」



文化祭の実行委員精神なのだと彼女は言う。みんなで一緒に共感して、一緒に達成することが自分の喜びなのだと。「府中市って、各自がそれぞれ趣味に打ち込むというよりは人を巻き込んで大きなお祭りにするのが得意な土地なんです。市民レベルで、ゆるい感じで集まることで、活動を始めることができる」



この日、みゆきさんが指定した取材場所も、「府中市市民活動センター」のカフェだった。

 

 

「専門学校を出てからも、学びの日々は続いていて。基本的に知識は世襲的に受け継がれていくので、これまで3人の師匠についた形になります。今は中国の、薬効のある植物について研究する機関で、中国の漢方について学んでいます」



すごいですね、と息を呑むと、いえいえ、だってお医者さんもそうじゃないですか、と、彼女はごく穏やかに言う。



「専門的な医師よりも、救命医療の先生に近いかも。いろんな知識を総合的に持っていて、『この人には今、これが必要』って見極めなきゃいけない。

 

今は『腸happyライフトレーナー』を名乗っていますけど、そういう名前のライセンスがあるわけではなくて。でも15年から20年かけて、やっと一人前だと言われるコンディショニングトレーナーの世界なので、何かを『施す』というよりは、相談者の方と『一緒に考える』、あるいは、『好きすぎて勉強が止まらない』っていう感覚ですね」



裏山で草花と戯れていた、少女時代がここにつながる。

 

 

「仕事と競技の疲労蓄積をなくすことから、変調に対しての体調管理術お味噌や干し野菜の作り方まで、求めていただくものは私のライフスタイルだったんです」



自分にとっての「当たり前」を、みんなにとっての「カリキュラム」に変えてゆく。



「身体の働きを最大限生かせるように、仕事内容を作業分別して、その人の生活に沿ったプログラミングをしていきます。そこに、自然素材の効能を生かしていく。体調を整えて、プレイヤーとしても、家事も仕事も、全部うまくいく方法を探ります」



大きいつづらと、小さいつづらの、どちらか一つを選ぶのではなく。どっちもかついで持って帰れるだけの、タフさと愉快な精神を。「不調があるとたいてい、『便秘を治したい』『疲れを取りたい』何か悪いとこを治すことに意識が向く。

 

 

やみくもに運動や、極端な食事法をしてより状況を複雑に悪くしてしまうこともある。

いわゆる流行りの健康法を手当たり次第やってもダメ。どうしたらわからない。あるあるネタ、体調管理が迷宮いり。

 

一見不調とは思わない自覚症状とか、普段の状態をチェックし総合的に自分の今を評価することで的確な栄養や運動、睡眠など暮らしを調整していくことができれば

 

 

歯磨きレベルで、より健康になる為の習慣が身について体調維持のその先にテニスをどう楽しむのか競技と仕事の両立っていうところまで提案していきたいんです」そしてそれらの提案の根っこにあるのは、他ならぬみゆきさん自身の経験値と実感だ。



「そうですね。過去の私に渡したいものを、過去の私と同じ状況にある子に渡したい」



かつて、テニスに明け暮れていた頃。同じ目標に励む仲間たちと、一緒に笑い、一緒に考え、励まし合っていた頃。



「そうなんです。よく言われることなんですけど、学生時代は部活でガチでスポーツしていた人が、大人になってジムに通っても、つまらなくて辞めてしまう、その理由は、部活的なコミュニティー感がないからなんですって。同じ仲間と、共感して、相談しあいながら、生活習慣を作っていきたかったって言われて」



だから今、みゆきさんの夢はこんなふうだ。



「やっぱり、みんなで楽しみたいので。今やっているワークショップやコミュニティを、もっと地域力で活動的にしていきたいなと。

 

ここに来ればみんないて、一緒に楽しんでいるうちに大好きなスポーツを楽しむ為の健やかな暮らしを目指せるよっていう場所を作りたいんです」

 

 

例えば、自分の住まいは2階にあって。1階に降りると、広々とした寛げる居間であり体を整える学びの場、運動したりするスタジオであり四季折々には味噌や梅干しなど発酵食を仕込んだりしながら笑顔がたえない、そんな空間。



それに、既婚者のママさんに聞く話。結婚は相手を間違わなければ大変だけど好きな仕事もテニス(趣味)も続けられる。でも、出産したら180度暮らしが反転する。

 

目の前に自分が世話をしなければ生きていけない対象が現れる。体育学生、バリバリ働く独身女性から妊活、子育てママ。移りゆく女性の暮らしの背景の体調維持を暮らす地域で共有できたら、どんなに心強いだろう。安心だろうって思う。誰かの経験値は誰かの助けになる。



身体作りに勤しむ若者もいれば、バリバリ働く独身女性や一般のお母さんたちやちびっ子もいる、ゆるくて温かなコミュニティ。



「要は、居場所でありたいし私も欲しいんですよ。もっと、一緒にいたい。もっと、同じことをやりたい。本音で語りあえる友人で共に成長しあう仲間懐かしい学生時代の部活のわいわい感。第2の青春構築。それができる人たちと出会いたくて、模索しながら活動しています。




現在、彼女はプロチームに着任しスポーツ選手の体調維持サポート。アマチュア問わず競技チームを所有する企業の体調維持管理の社員研修をする傍ら

 

腸から元気になるサロン、四季折々の調味料、手作りナチュナルコスメなど仕込みしごとを通じた健康な暮らしの地域性と居場所つくりの為の市民団体活動と幅広く活動をしている。



そして彼女のライフスタイルや体調管理術を、広くシェアできるWebスクールの準備中だ。

 

つながる、分け合う。みゆきさんの夢はこれから、おおらかで温かみに満ちた進化ぶりを、見せてくれるに違いないのだ。 

 

ー完ー

 

 

(2017/10/10)記事:人生インタビュアー小川志津子

 

 

 

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